医学部を目指す(目指した)伝説の多浪生
1回や2回程度の浪人であれば、医学部を狙う以上、とりわけ珍しい存在とはならないもの。しかし、中にはとんでもない回数の受験失敗を繰り返しているツワモノもいるんだよね。
今回は、そんな伝説の浪人生たちを紹介するよ。彼らの物語を知って、「自分はまだ3浪だから大丈夫」などと安堵するか、それとも「こうなってはいけないから次こそ合格しよう!」と危機感を覚えるかはあなた次第!ってところだね。
7浪した結果歯学部に行ったBくんのエピソード
医学部を目指していたものの、なんと7年もの浪人生活を送ることとなったBくん。このBくんは親が医師、叔父さんが歯科医と、家族親戚みんなが医療従事者であるという恵まれた家庭だったんだよね。
だからこそ彼も医学部を志していたわけだけど、この環境がBくんを7浪させたといっても過言ではないのかも。
医学部を目指してはいたが、そこまで執着していなかった現実があるみたい。よくあることだけど、両親の方が積極的だったんだよね。
Bくんにやる気がなかったわけではなく、多浪生にありがちな勘違いや慣れといったものも7浪にまで至ってしまった原因かな。
何度も浪人する人は、1度や2度浪人した人よりも、春先では成績が上なんだよね。実際にBくんは予備校の中でも、夏頃までは成績も上位。
そこで、「自分には実力がある」と勘違いして、浪人生に必要な危機感を持てずに、同じような勉強を繰り返してしまうというわけ。
夏を過ぎると徐々に周りに成績でも追いつかれ、受験間近になれば追い抜かれ、結果的にBくんは実力を伸ばすことができずに受験失敗…。
これを5度も6度も繰り返していればいい加減気づきそうなものだけど、春になると周りよりも勉強ができるもんだから、結局同じ道を辿ることになってしまうんだよね。
彼は、「自分は本番に弱いタイプ」と本気で思っていたらしい。浪人した原因を見つけられなかったんだね。
最終的にBくんは歯学部に合格し入学。医学部と一緒に歯学部を受けていて後者のみ合格したんだけど、7浪して歯学部というオチは決して笑うことはできないかな。
この歯学部の受験も業を煮やした医師である父親が予備校の先生に頼んだことらしい。もしこの働きかけがなかったらBくんはさらに浪人生活を重ねていたかもしれないね。
もはや浪害!16浪して理Ⅲを目指す男
浪人ってどこまで許されるんだろう…と、僕も浪人生活を経験した端くれとして考えたことがあるけど、16浪はちょっと異常だよね。でも実際にいるらしいよ、16回も大学受験に失敗してもなお大学へ入学することを諦めていない人が。
この人は男性らしいんだけど、上で紹介したBくんとはちょっとタイプが違うんだよね。というのも、この彼は最初から医学部を目指しているわけではなかったみたい。
高校生活では、どうやらいじめにあっていたらしいよ。不登校になったけど大学入学を目指して、明治、青山学院、立教、中央、法政、日本大学、東洋、駒澤、専修と、あらゆる有名大学を受験して失敗してしまったとのこと。
その後大手予備校に通い慶応と早稲田と受けるも失敗。2浪目に突入して、再び早慶に不合格。そこから医学部を目指すことになったという経緯らしい。その理由は、「多浪で格好つくのが医学部だけだから」というもの。独特の観点で大学受験を捉えてるよね。
でもそんな簡単に受かるわけもなく、3浪目も大手予備校に通いながら医学部を目指すものの失敗。4〜8浪目までは宅浪で受験するも、やはり不合格。
9浪目と10浪目は再び大手予備校に通いつつ医学部を受験するが、怒涛の不合格ラッシュ。11〜15浪目は一応日大に通っていたらしい。
しかし最終的に医学部を目指しているわけだから、これはいわゆる仮面浪人の状態だね。その状態で医学部を受験するも、やはり受からない。
16浪目にして日大を退学し、自宅で独学で勉強しながら医学部合格を目指してるらしいよ。
最終的に狙っているのは、東京大学の理Ⅲ。相当高いハードルだよね。合格できれば16浪した価値がある、と言えるかはわからないけど、こういう人も世の中にいることは知っておいてもいいかも。
ただ、参考にはしない方がいいね。
「わたしは東大理3受験生!」のプライドを捨てきれず23浪
最後は女性のお話。彼女は40代のMさん。一旦就職し、その後は作家を目指していたそうだが、鬱になったとのこと。そこで新たに目指したのが医学部への入学。
しかし、彼女はまともな知識を持たず、到底医学部に行けるような能力は持ち合わせていない様子。実際に、ある年に受けたセンター試験で獲得できたのはたったの3割だったらしいよ。
さらにある年は、なんとセンター試験当日に寝坊。とにかく救いようのない彼女。
何度も何度も受験に失敗しても医学部を目指すことをやめなかった彼女を支えていたのは、「わたしは東大理3の受験生」というプライドだけ。
能力もないし現実も見えておらず、すでに23浪もしているけど彼女が医学部受験をやめないのは、医学部を受験している自分に酔ってるだけなんだよね。
人の人生だからとやかく言うつもりはないけど、彼女が、“医学部の受験に失敗した時には自分をしっかりと省みるべき”ということを教えてくれる貴重な存在であることは確かかな。
浪人生の1年間のスケジュールも確認しておこう。